日本語教育裏話

「雨でもテニスはできます?!いや、絶対にするのだ?!」
ワシントン大学加藤真司先生の巻

先生が第3回バージニアワークショップにいらしてうちに泊まられた時

1990年たまたまワシントン州の高校生のサマーキャンプを視察する機会がありました。一週間高校生が全く日本語だけ使う環境で日本を勉強するという素晴しいキャンプの日本語教育の総責任者だったのが加藤先生でした。こちらも緊張していてかなり真面目に対応したこともありますが、加藤先生はものすごく真面目な先生でお話を伺う時こちらも直立不動で聞かなくてはいけないのかなと思うくらいでした。他の先生方から伺った話では、加藤先生は敬虔なクリスチャンでとても誠実な先生だということなので、いい加減な私はこの先一体どうなるのだろうと気が重くなったのを覚えています。カリキュラムの作り方、キャンプの進め方などお話を伺って見ると確かに真摯な答えが帰って来ますが、あまりにも真面目で面白くもない答えばかりでした。
 こんなくそ真面目な人と一週間も顔を突き合わせているのはしんどいなあという思いが強くありましたが、何かの機会にお互いに冗談が通じ合うことがわかりました。(今考えると加藤先生と親しくなるのにどうして時間がかかったのかわかりません。)多分カラオケで加藤先生が「今日は長崎も雨だった」をカ高校生の前で歌ったからかもしれません。先生は芸者で何でもやれなくてはいけないという考えの私は実際に「長崎は今日も雨だった」を絶叫していらっしゃる先生の姿を見て、「ああ、お主、やるな」という感じですっかり共感してしまいました。
 その時何がきっかけか分かりませんが、お互いにテニスが好きだということが分かり、それも普通のテニス愛好者などというものではなく、テニス気違いというくらいテニスにのめり込んでいるということがわかりました。私は一応ニュー・イングランドでランキングを持っていましたが、話を聞いて見ると彼は何とシアトルという大都会のトーナメントで優勝したチャンピオンなのです。私はボストンの近くのどこかのテニスクラブのトーナメントで幸運にも優勝したことはありますが、ボストン市のトーナメントで優勝などということは一度もありませんでしたので、これは大変な人を相手にしなくてはいけないんだなと思いました。
 最初に加藤先生と打ち合ったのは、お互いにテニスが気違いのように好きだという話をした数日後だと思います。キャンプで教えるのが終わった7時か8時過ぎに車で30ー40分行ったところにあるテニスコートでしました。でも、天気はと言うと、雨雲の一番下の雲から無情にもポタポタではなくボタボタという感じの雨がコートを濡らしてしまいました。それでも、二人ともあきらめられず、せっかく来たんだから打とうという共通の意志があり、お互い降りしきる雨の中で打ち始めました。 ボールは雨の糸を引いて飛んでいきます。ボールはたっぷり雨を吸ってずっしりと重くなっていきます。それでも1時間あまり打ち続けました。
 それ以来学会でお会いする度に真剣勝負です。バージニアのワークショップで2回、サン・アントニオでのACTFLで1回、シアトルの日米協会主催の日本語教師の集まりで1回、と数は少ないですが、いつも接戦で持っている力を100パーセント発揮しなくてはいけません。今度はいつどこの学会でまた対戦できるのでしょうか?

怎Cジケビッチ
この写真は?
この写真はバージニアのワークショップが終わった夜うちに泊まって頂いた時にパイオニアから寄付してもらったカラオケセットで「長崎は今日も雨だった」を歌っていらっしゃる加藤先生です。前川清のようなずっこけたところもなくプロ顔負けの喉を披露なさいました。

既に掲載された記事
ウイスコンシン大学三浦先生

このコーナーに紹介されそうな先生方:
   ミシガン州立大学遠藤ハドソン先生
   カリフォルニア州立大学サンディエゴ分校トーサク先生
   プリンストン大学牧野先生
   スミス大学ハバード先生
   南山大学駒井/曽我/加藤/坂本先生
   上記の先生方でこれをご覧になって事前に「まずい、イジケビッチに変なことを書かれては大いにまずい」とお感じの方は御一報下さい!御連絡がなければ、こちらで一方的に掲載致しますので、あしからず。

      怎Cジケビッチ
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